誹謗中傷にお困りの方へ

誹謗中傷にお困りの方へ

 今日、「デマ・誹謗中傷は犯罪です」でも事例を挙げた通り、感染された方やその周囲の方々、医療従事者の方に対する誹謗中傷が社会問題となっています。

 また、中には家に対して投石を行うなどの危険な行為を行う事例も耳にしています。

誹謗中傷の法的責任

 まず、誹謗中傷は内容などその態様によって異なるものの、

刑法第222条(脅迫罪)

刑法第230条(名誉毀損罪)

刑法第234条(威力業務妨害罪)


の構成要件に該当する可能性が高く、犯罪であり刑事上の責任を問われます。

 誹謗中傷等の言論ではなく、「家に投石された!」などの建造物が損壊された場合は

刑法第260条(建造物等損壊及び同致死傷罪)

の構成要件を満たす可能性があります。

 破壊されたのが建造物ではないのでしたら、

刑法第261条(器物損壊等罪)

の構成要件を満たす可能性があります。

 また、傷害や暴行を受けた場合は、

刑法第204条(傷害罪)

刑法第208条(暴行罪)

の構成要件を満たす可能性があります。

 また、刑事上の責任だけでなく民事上の責任として、

民法第709条、第710条(不法行為)

による損害賠償請求が可能となります。

 このように、誹謗中傷や誹謗中傷から派生した行動というのは刑事上の責任だけでなく民事上の責任も問われます。

 誹謗中傷は人を傷つける悪質かつ違法な行為です。絶対におやめください。

もし誹謗中傷被害を受けたら……

 次に誹謗中傷被害を受けた場合の対処法についてお伝えします。

 誹謗中傷被害を受けた場合の対処法は当チームが作成した以下のフローチャートを参考にしたうえで以下の通り分けられます。

誹謗中傷を受けた場合の対処法フローチャート

悩みを聞いてほしい

 厚生労働省の相談窓口の「まもろうよ こころ」にご相談ください。

厚生労働省悩み相談窓口まもろうよこころ

 「まもろうよ こころ」では、電話での相談だけでなくLINEやオンラインチャットでの相談も受け付けています。

犯罪として処罰してほしい

 誹謗中傷などを行った人に対して刑事的な責任を追及するためには、オンライン上などでは特に警察などの捜査機関に刑事告訴など犯罪発生の通知を送る必要があります。(特にオンライン上では職務質問などができないため、被害者が能動的に動く必要があります。)

 また、刑事告訴では相手方の氏名・住所は「不詳」とすることが可能ですが、相手が特定できない状況での告訴は難しい傾向にあります。

 ですので実際は、弁護士などを雇ってプロバイダに加害者側の情報を開示する請求を行いその情報を開示させ、氏名・住所等を把握したうえで告訴状を提出して刑事告訴を行うというのが通常です。

 しかし、誹謗中傷は先に記述したような中には身の危険をも生じさせる犯罪に該当する可能性があるため、身の危険などを少しでも感じる場合は今すぐに最寄りの警察署に相談してください。

 賠償請求等したい

 誹謗中傷や危険行為をおこなった相手方に対して民事上の責任も問いたい。すなわち損害賠償請求を行いたいという場合は、日本司法支援センター「法テラス」や弁護士に相談してください。

 先に記述した通り、権利が故意によって侵害された、すなわち「わざと」侵害された場合は民法第709条・第710条の不法行為による損害賠償請求が適用される可能性があります。

日本支援センター法テラス

 法テラスには、経済的余裕がない方がこのような法的トラブルに遭遇した場合に無料で法律相談(法律相談援助)を行い、弁護士や司法書士の費用の立替を行う代理援助・書類作成援助業務などの「民事法律扶助業務」という制度があります。

民事法律扶助業務イメージ画像

作成参考元:民事法律扶助業務|法テラス
画像作成:Covid-19医療医情報提供チーム

削除請求をしたい

 オンライン上の誹謗中傷に対しては、刑事訴追や民事上の損害賠償請求をするまで事案を大きくしたくないものの、削除請求はしたいという場合があります。

 TwitterやYouTube、2chなどの掲示板では基本的に「削除ガイドライン」というものを策定しています。そのガイドラインに沿って手続きを踏めば削除依頼を行うことができます。

 しかし、「削除が自分でできる自信がない」や「運営についてよく知らなくて怖い」などのこともよくある話です。

 そこで、民間の削除依頼請求代理団体や法務省人権擁護機関の調査救済制度を使うことをお勧めします。

違法・有害情報相談センター

 総務省支援事業で、インターネット上の違法・有害な情報に対して適切な対応を促進する目的で、対応に関するアドバイスや関連情報の提供を行っている相談窓口です。(相談は無料です。)

総務省違法・有害情報相談センターとは

違法有害情報相談センターの詳細はこちら

法務省人権擁護機関の調査救済制度

 法務省の調査救済制度を用いると、無料で書面作成などの面倒な手続きを行うことなく迅速かつ柔軟に適切な対応が行われます。

法務省人権擁護機関の調査救済制度について

まとめ

 誹謗中傷、そしてそこから派生した言動の多くは犯罪に該当していることが多く、刑事上の責任だけでなく民事上の責任など多くの責任を追及されます。

 そして責任どうこうの話の前に、誹謗中傷というのは人を傷つけ、最悪の場合、相手の命を奪ってしまうものでもあります。絶対にやめてください。

 被害にあわれた方は以上のような救済制度を用いて毅然とした適切な対処を行っていただくことを当チームとして強くお勧めいたします。

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